社会人が限られた時間で効率的に勉強をこなすためには周囲の環境も重要です。どのような環境が勉強しやすいのでしょうか。
脳は目に入るものすべてから情報を処理しているので、部屋が散らかっているとムダなエネルギーが消費されるそうです。机の上や周りを片づけて整理整頓しましょう。例えば、卓上カレンダーやメモ、ToDoリスト、文房具、本や雑誌、小物などです。勉強に必要なもの以外は引き出しにしまうなどして目につかないようにしましょう。また、スマートフォンも側に置かないようにしてください。勉強の大敵なので見えないところにしまっておきましょう。テキサス大学オースティン校で消費者心理学を教えるエイドリアン・F・ウォード氏らが2017年に発表した研究によって、スマートフォンが視界に入るだけで認知パフォーマンスが低下することもわかっています。「マナーモードにしているから」と油断してはいけません。
記憶力を高めるために勉強する場所を変えるのもおすすめです。記憶を司る脳の海馬には、場所を認識する場所ニューロンという神経細胞があります。非日常的な場所に行くと海馬が場所ニューロンによって興奮し、記憶力が大幅に向上します。
「旅行で楽しかった記憶がいつまでも残っている」という経験がある人もいるでしょう。これを勉強に応用してみましょう。図書館やカフェ、通勤中の電車の中などいつもの場所ではなく、いろいろな場所で勉強することで気分もリフレッシュし、記憶にも残りやすくなります。外出が難しい場合はリビングや玄関、お風呂などでも構いません。勉強に行き詰った時はぜひ試してみてください。
勉強をもっと効率よく進めたいなら、既存の文房具に工夫を凝らした「便利な文房具」を使うのもひとつの方法です。社会人の勉強に役立つアイテムをいくつか紹介するので参考にしてください。
お風呂の時間を勉強に活用する際に役に立つのが「風呂単」です。一見シンプルな単語カードですが、お風呂で使えるように防水加工されているので濡れても使用できます。普通のシャーペンや油性ペンで書き込めるので、お風呂の時間が長い人はぜひ利用してみてください。
スティッキータブはいわゆる付箋です。付箋にはページの目印になる細長い「見出しタイプ」と書きやすいように面積が広い「ノートタイプ」の2種類あります。その両方のメリットを併せもつのが「スティッキータブ」です。ノートタイプと面積は同じですが、その一部が本からはみ出して見出しになっているのでとても便利です。
机の上に立てて置けるペンケースのことです。ファスナーを開けると、ペンスタンドのようにペンが簡単に取り出せますので机の上が散らかりません。外出先でも快適に勉強できるでしょう。
使いやすさを重視したノートのことです。エアーという名の通り、従来品より20%軽くなっており、実線と点線で構成されたロジカル罫線で情報をすっきりと整理できます。図やグラフが描きやすく裏面のにじみが少ないので社会人の勉強におすすめです。
周囲の環境を整えること、気分をリフレッシュするために勉強場所を変えること、便利な文具を活用することなど、社会人が限られた時間の中で効率よく勉強をすすめるために押さえておきたいポイントをまとめています。
忙しくても勉強を続けるコツは小さな目標を立て、それをひとつずつ達成していくことです。着実に成功体験を積み重ねられるのでモチベーションも維持できます。行動に移せない場合はルールを決めてしまうのもひとつの方法です。
社会人にとって勉強は自己成長の機会です。知識やスキルを身につけることは自分の価値を高めることにもつながります。特に看護師は最新の知識とスキルをアップデートする必要があるため、日々の勉強が欠かせません。